「政治は自分たちのものとの認識を持って」衆院議長!

 8年9カ月続いた「安倍・菅政権」。国会の議論の前提となる資料の隠蔽や改ざんが相次ぎ、異論に耳を傾けない姿勢も相まって、少数意見を尊重しながら熟議する民主主義の根幹が揺らいだ。

 憲法で国権の最高機関と定められた国会の責任者は、議会や政治のありようをどう見ていたのか。東京新聞が今期限りで政界を引退する衆院の大島理森議長に聞いた。

ー議長の在職は6年半。心掛けていたことは。
 「国会は国権の最高機関で、内閣の選任や立法・予算の成立、行政監視機能を担っている。一方で政権を目指す権力闘争の場でもある。できるだけ公正、公平な舞台をつくるのが議長の役割だと自問自答しながらやってきた」

ー森友学園を巡る財務省の決裁文書改ざんなどを受け、18年に安倍政権に反省と改善を促す異例の議長所感を出した。
 「憲法には『内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負う』とある。捏造ねつぞう的、虚偽的な情報が報告されれば立法府の判断を誤らせる恐れがある。今後もそれがまかり通れば日本の民主主義の根幹を揺るがす問題だと感じた」

ー森友・加計問題や「桜を見る会」で野党が求める安倍晋三元首相らの国会招致に与党は消極的だった。改善すべき点はないか。
 「国会には権力闘争の側面もあり、これを無視して議論するのは難しい。与野党の激しいやりとりを国民が鋭く見抜き、選挙で判断するのが民主主義だ。与党も国会の活性化のため、行政監視の重要性は忘れないでほしい」

ー海外では独裁色の強いリーダーが増え、民主主義の危機が叫ばれている。
 「コロナ禍で世論の一部に強いリーダーシップを求める意見もある。だが、歴史を見れば権威主義の政治、独裁政治が生まれてくるわけで、警戒しないといけない。民主主義は多様な意見を発露させ、議論し、合意点をつくるもの。手間暇はかかるが、国の運営には最も良いと確信している」

ー次期衆院選に向けて有権者に訴えたいことは。
 「1番心配しているのは投票率の低さ。投票は民主主義を支える基本的な行為だ。政治は自分たちのものだという認識を持って、主体的に1票を投じてほしい」

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